食パン

水曜日

何か目が覚めるんだけど、ベッドから起きたくなくて結局昼になってしまう。コーヒー牛乳だけ飲んで、某企業の説明会へ。
今日の行き先は桜新町。あのベッカライブロートハイムのある駅である。これは終わってから行くしかない。迷わず会場にたどり着く。今日の説明会はパワーポイントの接続はできてないわ、話をする社員が話下手だわで、「やっぱり大企業ってこんな感じかあ・・・」という感想。しかも転勤多そうだし。説明会は若手に任せりゃいいってもんじゃないし、話をするリクルーターは社内でも優秀な人を呼ばないとダメだ。この時期になるともう何社も説明会に行っている学生も多い。説明会を見る目が思っているよりも厳しいことを、採用担当者はしっかりと自覚するべきだ。今日は学生にけっこう血気盛んな人が1人いたもんだから、がっつり噛み付かれていた。人事の対応はさすが冷静で丁寧だったが、噛み付かれた新人くんはちょっとショックだったろうなあ。「やる気が無い」と「肩の力が抜けている」は違うのだよ。
終わってからベッカライに向かう。わくわくー。これだけが就活の楽しみだ。いや、だけってわけじゃないが。ベーコンクロアソンとクリームパンを店内で食べる。ベーコンクロアソンは持ち帰り用にも買った。これは本当においしい。冷めててもおいしい。食べ始めたら最後、一気食いしてしまう。クリームパンもやさしい味。うます。しかしあの隣のカフェは、注文したらその場で支払いだし、注意書きがたくさんある。変わった雰囲気だ。
店内でぼんやりしながら就活について考えていた。今日、友人が「来年は就活でこのブログを読んでいる」というメールを送ってくれたので、考えていたことを少し書いてみることにしよう。でもその友人は理系なので、私とは就活の仕方も全く違う物になるのではないかと思うが・・。学推とかあるんじゃないかなあ。いいなあ。
就活では考えることをとても要求される。自分について、会社について、仕事について、価値観について、などなど。でもこれは急に考えようったって、取っ掛かりが見つからないと「いかにも就活のアドバイス本に書いてあるようなこと」しか思いつかない。私が思ったのは、こういったことを考えるのはだまし絵を見るようなものだ、ということ。まず、「この一見ただの模様に見える図版には動物が隠れているのではないか」ということに気付く。今までは「問題」が与えられることが多かったかもしれないが、就活においてはまず「そこに何かあるんじゃないか」ということに気付けるかどうかがキーとなる。気付ければあとはけっこう簡単。気付かなければ、自分の周りの世界はいつまでも曖昧なままだ。
気付いた後は、その動物を探す。例えば、「ああー今日の説明会は眠かったなあ」と思うとする。思っているだけではただそれだけだが、「なぜ眠かったのか」を踏み込んで考えてみる。一匹目の動物は「昨日寝てなかったから」。まあこれは特に何もないだろう。二匹目は「話がつまらなかったから」。これは少し掘り下げられそう。なぜ話がつまらないのか。司会や話をしてくれる現役社員が話し下手だから。これは仕方ないこと。でもそれがあまりにも気になるなら、なぜ気になるか考える。「話が下手な人を説明会に呼ぶなんて、ちょっと採用に力入ってないんじゃないか。それが気に食わない」とか「自分が一緒に働くなら、もっとはきはき面白い話ができる人の方がいいなあ」とか「話の内容がなあ・・自分が興味があるのはそういう部分じゃなくて、もっと具体的な仕事の話なのに!」とか。
こうしていくつも動物を探し出し、その動物自体をだまし絵としてまた何か隠れてないか探す。マトリョーシカのようにこれを続ければ、自分の核が大分見えてくる。「自分の考えてることなんて、他の人と大して変わらないよ〜」と思っていても、どんどん掘り下げると「えっ、それって他の人はあまり興味ないの?私にとっては大事なのに・・・」というようなことが見つかってくる。見つかったことを関連付けて、ちょっと立派に仕立て上げ、自分の言葉で語れるようになればもうそれで大丈夫だと思う。
と、長々と語ってしまったが、こういう風に考えてることをアウトプットするのもいい練習になるのでやってみた。就活の仕方は千差万別で、こんな風にうだうだ考えなくても頭のキレだけで乗り切れる人もいるし、ゆるゆると数打ちゃ当たる方式でいく人もいる。私は普段から自分について考えるタイプだったので、こういう感じで就活を進めている。
そんな私も明日はけっこう大事な面接なので、今からちょっとドキドキしている。緊張するなあ。うまく思ってること伝えられますように。頭が回転しますように。楽しく出来ますように。