雑考

彼氏が真面目な日記を書いていた。確かにこのぬるま湯のような現状が建設的ドMの彼にとっては本意ではないのだろう、ということはうすうす感じていた。
もともと自分があの人に対して興味を抱いたのは「信じられないほどおバカである」という点もあるけれど、「何だか知らんけど手が届かないほどすごい」という部分であったので、さらっと世界レベルを視野に入れた話とかされると根本的なあの人に対する憧れが呼び起こされる。
でも「彼女」という立場からすると、そういった彼のやりたいことへのパワー投入は、自分から離れていく方向への推進力でもあるんだろうな、と思ってしまう。あの人が本気になったら、こんなに土日だらだらと過ごすことも無くなるんだろうし、それこそある日突然どこかへ行ってしまうかもしれないと思う。その際に相談はあるだろうけど、「どこかへ行ってしまうことを決めた上で相談してくる」というのと「そもそもどこへも行かない」では、私の悩み度は何倍も違う。
どこぞのAさんみたいに、自分を追い込むために別れを告げられるかもしれんし。だって私がいることで気が緩んでしまっている部分は確実にあるだろうから。俗な言い方をすれば「女にうつつを抜かしている」という感じ。まあそんな彼女も作らないほどストイックである必要があるのか?という気もするけどね。でも傍にいてくれる人がいることの価値は、もうちょっと年をとってから切に重要になるものであって、何かに全力投球できる若いうちはそういった支えが無い方が、思いもしないパワーが生まれてきたりするものなのかなあ、と思ったり。性格のタイプによると思うけど。
こう考えると難儀なタイプの人を好きになったもんだと思うが、私の恋愛感情がまず「自分にはおよびもつかないほどすごいよ、この人!」というところから始まるので、まあ宿命みたいなもんです。そのくせ自分自身は仕事を軸にして生きていきたいとか思っているので、また困る。すごい人を支えて生きていくことに喜びを見出せるほどの従順さもなければ、そういったすごい人の隣を一緒に走っていけるような才能や努力もないという、まことに中途半端な性格である。
まあこれからどうなるかはわからないけど、いつか何らかの選択を迫られることにはなりそうだと思っている。そのときまでにうまく人生プランがお互いに歩み寄り可能なくらいになってればいいなあ。