こっちにおいで

水曜日

昨日の夜中(というか今日)あせって教育実習日誌を探し、ドキドキしたまま寝たもんだからかなり寝不足。の上にクリニックの受付のWさんからメール。子どもが熱を出したので、なんたらかんたら。まあ朝はちょっとはいるだろ、と思って行ったらいなかった。ということで、急遽メインの受付をやることに。うわーーーどうしよーーーわかんないよーーー。こないだあんなに覚悟して頑張ったのに、いきなりかよーーー。そして予約も無い新患さんがきて、保険証も無いときたもんだ。紹介先の病院に電話して確認して、でもそれが期限切れてて、また本人に確認して、その間にもどんどん患者さんはきて、電話も来て・・・・とほんと何かの罰かと思うくらい苦境に立たされた。こういういろんなことに急き立てられてテンパるのが一番苦手。でも泣いたりしない。もう大人だから。子どもの発熱はしょうがないんだから。
しかし子どもを持ちながら仕事ってのは大変だよこりゃ。近所に預けられる親戚がいないと、急な病気の時なんかほんとだめだよなー・・。お昼は焼きそばを食べた。Nさんと話す。何かお互いぐだぐだであった。午後も割と忙しい。というか、受付1人はまじやばい。電話とってたらお会計できないもん!16:30にやっとWさんが来て、バトンタッチ。Wさんも子どもが咳をするから寝られなかったとかでお疲れ気味。ああ大変そうだ。17時に早退。六本木に向かう。
六本木で内田樹先生と柴田元幸さんの対談を見た。なんと一番前の席。だって空いてたんだもん。前に座ると声が聞こえやすいのがいいと思う。マイクはずれた時の声も聞こえるから。内田先生は今日も熱かった。すぐ観念ゾーンにざっぱーんと入り込んでしまう内田先生を柴田先生が「お・・おおーい・・・」と恐る恐るのぞく感じ。恐れ多くも柴田先生に突っ込みを入れるという無礼を働いてしまった。「繭がぱーんと割れて・・蛾が出てくるんですよ。」という内田先生の表現に「蛾?!そこは蝶じゃないの?!」と柴田先生が言ったので、私も最初は「蛾かよ!」と思ったのだが、ふと「繭は蛾だ。」とぼそっと口に出てしまったのだ。一番前なだけに柴田先生に聞こえたらしく、「あ、そうか。」とおっしゃっていた。うう突っ込む気は無かったんだー!
ちなみにDなの横の人はリアクションのでかい人だったので、うちが「繭は蛾だ」と言った時に「ナイスつっこみ。」と言ったらしい。Dなは私も隣の人も柴田先生も一気に喋るもんだから「うえーんどうしよう」と思ったんだそうだ。ごめんDな。あとで二人で思いっきり笑った。しかも「繭は蛾」と思い至ったのは、先日読んだ尾玉なみえ少年エスパーねじめの人)の昆虫を擬人化した短編漫画で、蛾なのに蝶のふりをしている女の子が「昨日弟が超でかい繭つくっちゃって〜」と言った時に「繭は蛾だろ」とつっこまれるというシーンからなのだった。ザ・無駄知識。
話の内容は

・師弟関係の話「(月を指差して)私の指を見るな、月を見ろ」
という連綿と続く、ダイナミックな関係性から得られるもの

・論理の肺活量を上げる
人生経験によるしかない。修行。

村上春樹訳の○○や○○が出版される・・・!
内田先生訳の「異邦人」ももしかしたらいずれ。

みたいな感じで、柴田先生が次男だから兄貴の言うとおりについてけばいいや人生だ、とか内田先生は愛されて育ったからおでこに「合格」の印が押されてて何でもできる気になるとかそういう話も。内田先生が村上春樹をあんなに好きだったとは。でも気あわなそうだなあ・・・。私の中では内田先生が赤、柴田先生が茶、村上春樹が青、もしくは内田先生がホット、柴田先生がニュートラル、村上春樹がクール、だな。「村上さんの」と言って会場全体が分かるって、村上春樹の偉大さを感じた。でもそんな自分は大っぴらに知ったつもりはないんだけど、みんな知ってるんだよねー。不思議。だってノルウェイの森ブーム世代でもないしさ。まあこの対談見に来てる時点でふるい分けがなされてるってのもあるけど。あと、柴田先生と内田先生のファンの違いとかもけっこう如実だった。質問する人は内田先生ファンが多いんだけど、柴田先生のファンは息を潜めて注目してるタイプ。
サインもしてもらった。しかも私の名前入り。くうー。内田先生のサインは1つ持ってるけど、名前入ってないもんな。柴田先生とか普通に喋ってくれるんだよ。なんていい人だ。好きだーーー。もっと考えとけば良かった、喋ること。こういうのって帰りの電車とかで思い浮かぶんだよなあ。あ!あれ言いたかった!って。悔しいことこの上なし。
帰りにつるとんたんでおうどんを食べた。入ったら入り口付近にいたフランス人に英語で話しかけられた。めっさ日本語英語で応対した。しかし「too much」くらい浮かばないもんかね。「ヘビー」しか浮かびませんでした。鍋物は量が多いからうどんにしろって言ってるのに、鍋が食べたいから君たちも一緒に食べようよ!と誘われたが、うどんが食べたいんですと断った。というか、ソーリーって言った。この辺が私の国際交流の限界。こういうとき「いいよ!」って親睦を深めて異文化について学んだりっていう開けた人もいるのかもしれないが、そこまでは無理でした。すまんよ、外国のお人。1人だったのに。明太あんかけ卵とじうどんを食べた。うまかった。Dなは芋焼酎を飲んでいた。六本木の夜は危険が一杯だった。おおこわ。大江戸線で帰った。
帰って彼氏と電話。なんつーか私はよく考えないで切り捨てることで解決しようとしてるんではないかということに。それじゃあいつまでたっても根本的には解決しないよなあ。てかあたしってどうなの。ほんとときどき人間的にぼろっと欠けているところがあって、自分でも「うわ・・・」と思う。絆創膏はがしたら膿がわいてたみたいな。相手のこととかまるで考えてないことあるし。そりゃもう驚くほどに。「ふがいないや」を聞いていたら泣けてきた。ふがいないやーいやー。ふがいねーまじで。